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2016年3月14日 (月)

深沢ギター教室(2)

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やっと、再会できました。

昭和48年7月10日初版が発行され、480円。
副題が、あなたも「禁じられた遊び」が弾ける。

神保町の古本屋を探しましたが見つからず、Sさんが国会図書館にあるということを教えてくれました。国会図書館では貸し出しておらず、結構高額になりますがコピーサービスは受けられるようです。

そこから、調べてみたら、千葉県の図書館にあることが分かり、問い合わせたら、県民以外は閲覧はできるが、貸し出せないとのこと。

更に調べたら、港区の図書館から千葉県の図書館に申請すれば借りれることが分かり、手続きをしました。送料代として、切手で1480円払うことになりました。
通勤定期券があるので、直接借りることできれば、交通費数百円で借りられたのですが、現在は絶版で古本市場で5000円以上になっていることやそれにかかる時間を考えれば、まあ良いでしょう。

当時のカルカッシの教則本などと同様なスタイルで書かれていて、300頁近い力作です。

1.ギターの基本 から始まり、2.ハ長調の弾き方 から、3.ト長調、4.ニ長調、5.ヘ長調、6.イ長調、7.ホ長調というように進み、最後に、8.練習曲集という構成です。

各調の章では、音階、和音、奏法、練習曲の課題が与えられ、その後に「私の音楽ノート」というエッセイが付けられています。

ちなみに、ハ長調では、奏法はアポヤンドとアルアイレについて、練習曲は春がきた、歓喜の歌、河はよんでる、他、また、その後にイ短調について書かれています。ヤコブやエリスという作曲家の短い曲も出てくるが、どういう人なの、あまり聞かない名前。

その後に、楽典も付いています。その最後に、決まりは覚える必要があるが、結局は自分が良いと思った弾き方をすればいい、というようなことが書かれており、深沢らしい。
ギターの基本のところでもギターの持ち方を一通り説明しているが、足台がない場合にはアグラをかいてもいいということが書かれています。

奏法については、ハ長調のところで「アポヤンドとアルアイレ」について書かれた以降、「アルペジオとハーモニックス」、「スラーとタイ、コード」、「セーハ、ハイポジション」、「重音、合奏と伴奏」、「トレモロと弾き語り」について書かれている。この最後のところで、「楢山節」をとりあげています。

8.練習曲集には次の曲が入っています。

トロイカ 二重奏(歌と伴奏)、エリーゼのために、断章(平山栄三郎)、清き流れ(F.タルレガ)、舟唄(N.コステ)、マルタ(O.ロサッティ)、蜂鳥(小倉俊)、ロマンス(J.キュフェナー:2重奏)、浜千鳥(弘田龍太郎、ベーレント編曲)、アデリータ(F.タルレガ)、ラグリマ(F.タルレガ)、くちなしの花(小栗孝之)、禁じられた遊び(国藤和枝編曲)、落葉の精(武井守成)、月光の曲(ベートーベン)、小さなロマンス(L.ワルカー)、雨(永田哲夫)、紡ぎ歌(小栗孝之)、桜変奏曲(斎藤勇)、雨の庭(永田哲夫)、マラゲニア(M.アブロニッツ)、最後は、アルハンブラの思い出(F.タルレガ、アブロニッツ編曲)。

禁じられた遊びは、6小節3拍目からC5でAmになっているもの。先日、荘村、大萩もこのパターンで弾いているのを聴いて気になっていた。ここは7小節からで違和感なくこれまで弾いていました。ルビラの楽譜でも7小節からC5になっている。昔から、いろいろあったようですね。

アルハンブラは、メリスマ的に音を5つ弾くところがありますが、ここが4つになっていてp指の後にa指で1回弾いてあとはスラーとなっている。当時はこういう弾き方もあったのか?アブロニッツってどんな人なのかな。

イラストは真鍋博。

 

かなり強烈なエッセイが書かれていて、当時はこれが肌に合わなかった気がしたのを思い出しました。今読んでみると、深沢をより理解するために貴重なものだと思う。また、一方で彼が作家だということを考えると、このエッセイは本質ではなく、彼が取り上げたギター作品に真実があるように思う。そういう目で観ると割と、常識的な作品が多いが、何といっても邦人ギタリストの作品に目を向けているところが凄い。

特に、小栗孝之の作品を世に問うために1968年54才でコンサートを開いています。

紡ぎ歌はそのうち深沢の演奏したCDを聴きたいと思います。CDは未入手です。譜面を見ると、トレモロ奏法がベースになっていますが、p指で弾いて3連符(スラー)を入れたり、2弦をトレモロ中に1音だけ1弦を弾き、1弦もメロディを奏でるなど、見ただけで難しい曲のようです。

深沢の大戦で戦死した小栗に対する相当な思いが感じられます。
このコンサートの反応はどうだったのか?

深沢は奇人のように思われているところがあるが、ギターに関しては真摯に取り組んでいたようです。

 

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